蒼の十字架43
「サクさんが行ったら大問題だろ」

「ほんと……自分の立場を分かってください」

「やっぱり藍でも蒼の役職というか重要な人物は把握してるのか?」

「そりゃあな、元々っつーか蒼の一部ではあるし」

サクは王子の側近なため、他国でも顔は割れている。
そうでなくても城に仕える中でも上の立場だ。

「ナオナリがダメでサクさんもダメとなると……」

ユウジが恐る恐る言うと……

「お前しかいないな」

ナオナリが呆気なく名指しした。

「いや、待て。さすがに怖いぞ?」

「戦いに行くわけでもあるまい。まず王子を見つけて事情を聞く。それだけだ」

「いや、引っ捕らえて引きずってでも連れて……!?」

サクの発言の最中にリノが口を塞いだ。
一応、布をつける配慮もしていた。

「でも一応、王子の存在がバレでもしたら事態は大きくなるし、私も着いてく。適任でしょ?」

「まぁ、リノの戦闘力と速さなら適任だがユウジと二人っきりを狙ってるのか、女狐」

「違うわよ!」

「今は冗談はほどほどにしといてリノだって顔は割れてる。入れるのか?」

「一応、情報提供で足を運んでる。依頼もあるしね。藍のプラス情報もあるし、対応は可能だと思うわ」

「じゃ、藍にはユウジとリノに行ってもらうとして……」

次の段取りに移ろうとしたナオナリに対してユウジがストップをかけた。

「俺が行く必要ってあるのか?」

「あん?」

「いや、リノ的にも一人の方が動きやすいだろうし、王子とも認識はある。サクさんが行くならまだしも俺が行ってなんか役にたつのか?」

「お前な、女狐の気持ちを考えろよな」

ナオナリが言い切ったところで先日、猟兵と戦った後に茶屋場の看板娘に話を聞いてた際にサクに投げつけたオモチャの小刀を投げつける。
だが、ナオナリは同じような小刀で弾いてみせた。
リノの苦虫を噛んだような顔と涼しげなナオナリにユウジは苦笑するしかなかった。





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