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守『護』神~背番号18の信頼~
9月に入るとシーズンも終盤、早ければ優勝チームが決まってることもある。
そんな中、9月はもう1つの情報も流れてくる。
選手の退団、そして引退だ。

『オリックス一筋』を表明してくれて『このチームで優勝したい、出来なきゃ引退する』と言った投手陣の頼れる兄貴も戦力構想外となり、引退を決意した。
オリックス一筋だったからこそ、必要とされなくなったら選手としての人生を終えることにした。

44勝、63ホールド、63セーブ。

上原浩治がトリプル100を日本人初(世界で2人目)を達成した、その全ての部門でほぼ半分の数字をあげた凄さ。
もちろん、単純に数字を積み上げたわけじゃない。

先発で2桁勝利も達成して
6年連続30試合以上登板(そのうち5年は50試合以上)
抑えとして33セーブを挙げる。

十分過ぎる実績。

しかし、何より誇れる数字は通算防御率2.99!
13年間432試合786イニングを投げて2点台の防御率だった。
防御率というのは跳ね上がるのは簡単だが下げるのは難しい。

どの分野でも結果を残し、そして点を取られなかった。

先発では先発の、抑えでは抑えの幅広いピッチングを見せてくれたが何より印象に残っているのはそのストレート。
同時期、ブルペンを支えていた佐藤達也、平野佳寿はミット音が鈍く重い音を出す剛球であるならこの男のストレートは綺麗にミットに吸い込まれるような素人ながらにノビを感じるストレートだった。

成績面だけでも言い足りないのにオフにやるファン感謝祭はまさにこの男の独壇場だった。
マイクを持って言葉を発すれば笑いを誘う。
選手でなくなればこの男のファン感謝祭で見れるのも今年が最後……

オリックスに入団して献身的に投手陣を支えた男は優勝を知らないまま、あと一歩で届くはずだった2回の機会をいかせずにマウンドから降りることとなった。

通算防御率2点台は誇れるといったが引退試合が用意されて打たれたら3点台になる。
もしかしたら打者一人なら暗黙の了解的な感じで抑えるかもだが……
身体の調子もあるだろうけど叶うなら8回か9回のマウンドに立ってほしい。

名前の通り、オリックスの守護神だった。

それは野球用語の抑え、クローザーって意味ではない。

オリックス投手陣にとっての精神的支柱、そういう意味での守『護』神だった。

お疲れ様、でも休ませないよ。

ユニフォームを着続けて現場に残ってください。

……ちょっと解説席に座ってほしい気持ちもあるけどね(笑













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